映画『ハリー・ポッターと秘密の部屋』
あらすじ・ネタバレ解説
2002年に公開された『ハリー・ポッターと秘密の部屋』は、クリス・コロンバス監督、ダニエル・ラドクリフ主演で贈る、ハリーポッターシリーズの2作目である。
ホグワーツ魔法魔術学校の2年生になるハリー・ポッターのもとに、屋敷しもべ妖精のドビーが現れ、「ホグワーツに戻ってはならない」と警告することから物語は始まる。
その警告を無視して学校へ戻ったハリーだったが、やがて校内で生徒たちが次々と石にされるという恐ろしい事件が発生し、壁の中からは不気味な囁き声が聞こえるようになる。
「秘密の部屋は開かれた。継承者の敵よ、気をつけよ」。
ホグワーツの創設者の一人、サラザール・スリザリンが残したとされる伝説の秘密の部屋の謎に、ハリー、ロン、ハーマイオニーの3人が挑んでいく。
1.映画『ハリー・ポッターと秘密の部屋』の作品情報
| タイトル | ハリー・ポッターと秘密の部屋 (Harry Potter and the Chamber of Secrets) |
|---|---|
| 監督 | クリス・コロンバス |
| 公開年 | 2002年 |
| キャスト | ダニエル・ラドクリフ, ルパート・グリント, エマ・ワトソン, リチャード・ハリス, クリスチャン・コールソン 他 |
| ジャンル | ファンタジー, アドベンチャー, ミステリー |
2.映画『ハリー・ポッターと秘密の部屋』のあらすじ
ホグワーツでの2年目の新学期を前に、ダーズリー家で過ごすハリーのもとに、屋敷しもべ妖精のドビーが現れ、学校へ戻らないよう警告する。
しかし、ロンとその兄たちに空飛ぶ車で救出されたハリーは、ウィーズリー家で温かい日々を過ごした後、ホグワーツへと向かう。
新学期が始まると、ホグワーツの壁の中からハリーにしか聞こえない謎の殺意に満ちた声が響き始める。
やがて、管理人フィルチの猫であるミセス・ノリスが石にされる事件が起こり、壁には「秘密の部屋は開かれた」という血文字が残されていた。
その後もマグル出身の生徒たちが次々と石にされる事件が連続して発生する。
犯人はスリザリンの継承者ではないかと疑われたハリーだったが、ロンやハーマイオニーと共に、ポリジュース薬を作ってマルフォイを探るなど、自ら事件の真相解明に乗り出す。
調査を進めるうちに、ハリーは50年前にホグワーツに在籍していたトム・リドルという生徒の古い日記を手に入れる。
日記の記憶から過去の出来事を知るハリーだったが、ついにロンの妹ジニーが秘密の部屋にさらわれてしまい、彼らは命懸けの救出に向かうことになる。
3.主要な登場人物とキャスト
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ハリー・ポッター(演:ダニエル・ラドクリフ)
主人公。ヴォルデモートから生き延びた生き残った男の子。蛇語を話せる能力があることが判明し、自分がスリザリンの継承者ではないかと悩みながらも、勇気を持って秘密の部屋の謎に立ち向かう。
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ロン・ウィーズリー(演:ルパート・グリント)
ハリーの親友。蜘蛛が大の苦手だが、ハリーと共に禁じられた森へ入り、巨大蜘蛛アラゴグと対峙する。妹のジニーが事件に巻き込まれたため、命懸けで秘密の部屋へと向かう勇敢さを見せる。
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ハーマイオニー・グレンジャー(演:エマ・ワトソン)
ハリーとロンの親友で、学年一の秀才。マグル出身であるため、スリザリンの継承者に狙われる危険があった。図書館でバジリスクの正体を突き止めるが、自身も石にされてしまう。
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トム・マールヴォロ・リドル(演:クリスチャン・コールソン)
50年前のホグワーツの生徒であり、古い日記の中に記憶として残されていた青年。表向きは優秀な監督生だが、その真の正体と恐るべき目的が終盤で明らかになる。
4.映画『ハリー・ポッターと秘密の部屋』のネタバレ
※ここからは物語の核心に触れる決定的なネタバレを含みます。
生徒たちを石にしていた怪物の正体は、スリザリンの継承者だけが操れる巨大な蛇バジリスクだった。
その目を見た者は即死するが、被害者たちは水溜りや鏡越しに間接的に目を見たため、石化で済んでいた。
秘密の部屋の入り口は、女子トイレにある嘆きのマートルの洗面台に隠されていた。
秘密の部屋を開け、壁に血文字を書き、バジリスクを放っていた実行犯は、なんとロンの妹であるジニー・ウィーズリーだった。
しかし彼女の意志ではなく、ダイアゴン横丁でルシウス・マルフォイによって密かに大鍋に忍ばせられたトム・リドルの日記に操られていただけだった。
日記の中から実体化しようとしていたトム・マールヴォロ・リドルの正体は、若き日のヴォルデモート卿であった。
空中に書いたTOM MARVOLO RIDDLEの文字を並べ替えるとI
AM LORD VOLDEMORT(私はヴォルデモート卿だ)になる。
彼こそが真のスリザリンの継承者だったのだ。
ハリーは秘密の部屋でバジリスクとの死闘を繰り広げる。
絶体絶命のピンチに、ダンブルドアの校長室から不死鳥フォークスが飛来し組分け帽子をもたらす。ハリーは帽子の中からグリフィンドールの剣を取り出し、バジリスクを見事に倒す。
さらに、バジリスクの毒牙をリドルの日記に突き立てて破壊し、ジニーの命を救い、リドルの実体化を完全に阻止した。
5.映画『ハリー・ポッターと秘密の部屋』の補足情報・小ネタ解説
ハリーがダンブルドアに嘘をついた理由
劇中、ダンブルドア校長から「何か話しておきたいことはないか?」と問われた際、ハリーは「何もありません」と嘘をつく。
なぜ彼は正直に話さなかったのか?
それは彼自身が壁の中からバジリスクの声が聞こえることに恐怖を抱いていたからだ。
魔法界においても他の誰にも聞こえない声が聞こえるというのは決して良い兆候ではなく、狂気や闇の魔術の関与を疑われる。
自分がスリザリンの継承者かもしれないという不安から、彼は真実を隠してしまったのである。
原作小説との主な違い
映画は上映時間の都合上、原作からいくつかのエピソードがカットされている。
例えば、原作にあったほとんど首無しニックの絶命日パーティーや、ホグワーツの管理人アーガス・フィルチが魔法を使えないスクイブであるという設定とその苦悩のエピソードなどは映画版では描かれていない。
また、謎解きの過程も簡略化されており、原作の方がより複雑なミステリー要素を楽しめる構成となっている。
リチャード・ハリスの遺作
ホグワーツの校長アルバス・ダンブルドアを演じた名優リチャード・ハリスは、本作の公開直前にホジキンリンパ腫によりこの世を去った。
彼にとって本作が遺作となり、3作目のアズカバンの囚人以降はマイケル・ガンボンがダンブルドア役を引き継ぐことになった。
空飛ぶ車フォード・アングリアの由来
ウィーズリー家の空飛ぶ車フォード・アングリアは、原作者J・K・ローリングの青春時代の思い出が詰まった車である。
彼女の親友が実際にこの青いフォード・アングリアに乗っており、二人でよくドライブに出かけたというエピソードがモデルになっている。
ルシウス・マルフォイ役の秀逸なアドリブ
映画の最後にルシウス・マルフォイがハリーに対して「君がいてくれるなら安心だ(Let us hope Mr. Potter will always be around to save the day.)」と言い、ハリーが「安心してください。ずっといますから(Don't worry. I will be.)」と返す緊迫感のあるシーンは、俳優たちの見事なアドリブによって生まれたものである。
まとめ
本記事では、映画『ハリー・ポッターと秘密の部屋』を、あらすじから詳細なネタバレ、トリビアに至るまで解説してきた。
本作は自らのルーツと能力に悩みながらも、勇気を振り絞って試練を乗り越えていくハリーの成長のプロセスを描いていた。
結末を知った上でもう一度見直すと、全編に張り巡らされた緻密な伏線に驚かされる。ぜひ本編で体験してほしい。