映画『トランスフォーマー』
あらすじ・ネタバレ徹底解説

映画『トランスフォーマー』の画像

画像引用元: IMDb

2007年に公開された実写映画『トランスフォーマー』は、日本のタカラトミーとアメリカのハズブロが展開する世界的変形ロボット玩具を原作とし、巨匠スティーヴン・スピルバーグ製作総指揮、マイケル・ベイ監督によって実写化されたSFアクションである。

あらゆる機械に金属生命体としての命を吹き込む究極のエネルギー体オールスパーク。この強大な力を巡り、正義の金属生命体オートボットと、宇宙の支配を企む悪の金属生命体ディセプティコンは長きにわたる戦争を繰り広げていた。

戦いの舞台はついに地球へと移り、中東カタールの米軍基地が正体不明の謎のヘリコプターによって壊滅させられる事件が発生する。

一方、アメリカの平凡な高校生サム・ウィトウィッキーは、父親から初めての車として黄色い中古のシボレー・カマロを買ってもらう。

しかし、その車はただの車ではなく、オートボットの若き偵察兵バンブルビーであった。

サムの先祖が残したメガネには、オールスパークの在り処を示す暗号が刻まれており、サムは否応なしに地球の存亡を懸けた巨大ロボットたちの戦争へと巻き込まれていく。

1.映画『トランスフォーマー』の作品情報

バンブルビーとサム

画像引用元: IMDb

タイトル トランスフォーマー
(Transformers)
監督 マイケル・ベイ
公開年 2007年
キャスト シャイア・ラブーフ, ミーガン・フォックス, ジョシュ・デュアメル, タイリース・ギブソン, ジョン・ヴォイト, ジョン・タトゥーロ 他
ジャンル SF, アクション, アドベンチャー

2.映画『トランスフォーマー』のあらすじ

中東のカタールにあるアメリカ軍基地が、正体不明の謎のヘリコプターに急襲される。

ヘリコプターは瞬く間に巨大なロボットへと変形し、軍の軍事機密データをハッキングしようと試みる。

レノックス大尉をはじめとする数名の兵士だけが生き残り、この異常事態をペンタゴンへ報告する。

一方アメリカでは、冴えない高校生のサム・ウィトウィッキーが、父親から初めての車として黄色い中古のシボレー・カマロを買ってもらう。

同級生の憧れの的であるミカエラを車で送ることに成功し浮かれるサムだったが、その夜、自分の車が勝手に走り出し、巨大なロボットに変形して空に向かって信号を送る姿を目撃してしまう。

サムの曽祖父であるアーチボルド・ウィトウィッキーは、かつて北極探検の際に氷漬けになった巨大な金属生命体(メガトロン)を発見し、その時の衝撃で彼のかけていたメガネにオールスパークの隠し場所を示す地図が刻まれてしまった。

地球の機械に偽装して潜伏していた悪の組織ディセプティコンは、このメガネを奪うためにサムに襲いかかる。

絶体絶命のピンチを救ったのは、愛車カマロの正体である正義の金属生命体オートボットの偵察兵、バンブルビーだった。

バンブルビーの呼びかけにより、リーダーのオプティマス・プライムをはじめとするオートボットの仲間たちが次々と地球に飛来する。

彼らの目的は、ディセプティコンより先にオールスパークを見つけ出し、彼らの故郷であるサイバトロン星を再建することだった。

3.主要な登場人物とキャスト

4.映画『トランスフォーマー』のネタバレ

※ここからは物語の核心に触れる決定的なネタバレを含みます。

オプティマスたちと合流したサムとミカエラだったが、そこへアメリカ政府の極秘機関セクター7の捜査官シモンズらが現れ、サムとバンブルビーを強引に拘束してしまう。

セクター7の秘密基地はフーバーダムの地下深くに存在し、そこには1930年代から冷凍保存されたメガトロンと、巨大なキューブ状のオールスパークが秘匿されていた。

人類は長年、メガトロンの構造を解析することで、現代のコンピューターやレーザー技術などの科学技術を発展させてきたのだった。

しかし、ディセプティコンのフレンジーの潜入によって基地のシステムが破壊され、ついにメガトロンが長い眠りから復活してしまう。

スタースクリームら他のディセプティコンたちもダムへ集結し始める。

サムの説得で解放されたバンブルビーは、キューブを小型化して抱え、軍のレノックス大尉らと共に市街地へと撤退を開始する。

そこへオプティマスらオートボットも駆けつけ、市街地での壮絶な全面戦争が勃発する。

戦闘の中でバンブルビーは足を失う重傷を負うが、ミカエラがレッカー車を運転して彼を牽引し、共に反撃する。

米軍の空軍の援護もあり、ボーンクラッシャー、ブロウル、ブラックアウトといった強力なディセプティコンたちが次々と倒されていく。

そして、オプティマスとメガトロンのリーダー同士の死闘が始まる。

しかし、メガトロンの圧倒的なパワーの前にオプティマスは苦戦を強いられる。「オールスパークを私の胸に押し込め!私が道連れになる!」と覚悟を決めるオプティマス。

しかし、サムはオプティマスの犠牲を拒否し、メガトロンが襲いかかってきた瞬間に、彼自身の胸のコアに直接オールスパークを押し込む。

莫大なエネルギーの暴走に耐えきれず、メガトロンはついに崩れ落ちて機能停止する。

戦いが終わり、オールスパークが失われたことで、サイバトロン星を復興する道は絶たれた。

しかし、オプティマスは地球を新たな故郷とすることを決意し、宇宙のどこかに散っているであろうオートボットの生存者たちに向けて、「我々はここで待っている」とメッセージを送信し、映画は幕を閉じる。

5.補足情報:本作の魅力と小ネタ徹底解説

マイケル・ベイ監督が最初はオファーを断った理由

スティーヴン・スピルバーグから監督のオファーを受けた際、マイケル・ベイは当初「ただのおもちゃの映画だ」と考えて断るつもりだった。

しかし、ハズブロのトレーニングスクールを訪問し、トランスフォーマーの深い神話やバックストーリーを学び、さらにスピルバーグから「少年の初めての車が宇宙人だったらどうだろう?」という視点を提示されたことで、単なるロボット映画ではなく、少年と車の絆を描く青春映画として実写化するポテンシャルに気づき、監督を引き受けることを決意した。

変形シーンを支えたILMの常軌を逸したCGI技術

本作の最大の見どころは、車からロボットへ、部品の一つ一つがカチャカチャとスライドして組み上がるリアルすぎる変形シーンである。

このVFXを担当したのは、スター・ウォーズなどで知られるILM(インダストリアル・ライト&マジック)社。

ロボット1体につき数千から数万もの細かいパーツ(オプティマスは約1万個)が個別に動くようにモデリングされており、当時のILMのコンピュータのレンダリング処理能力を限界まで逼迫させた。

たった1フレーム(1/24秒)をレンダリングするのに38時間もかかったカットが存在するほど、変態的なまでの作り込みがされている。

オプティマスの声優を巡る胸熱エピソード

オプティマス・プライムの声を担当したピーター・カレンは、1980年代の初代アニメシリーズでコンボイ(オプティマス)の声を演じていた声優である。

実写化にあたり、ファンから「絶対に彼を起用してほしい」という熱烈な署名運動が起きた。

マイケル・ベイ監督は当初、ハリウッドの大物俳優を起用しようと考えていたが、オーディションでカレンの威厳と優しさに満ちた声を聴き、「オプティマスはこの声以外あり得ない」と即決した。

彼が実写版で第一声を発した瞬間は、世界中のファンが感涙した瞬間である。

Q4. 軍の全面協力とフーバーダムでの撮影

マイケル・ベイ監督作品の特色として、アメリカ国防総省(ペンタゴン)からの全面協力が得られている。

劇中に登場するF-22ラプター戦闘機やCV-22オスプレイ、A-10攻撃機などは本物の軍用機が使用されており、兵士役のエキストラにも本物の軍人が多数参加している。

また、セクター7の基地として登場するフーバーダムでも実際にロケが行われた。

国の重要インフラであるため普段は撮影許可が下りにくい場所だが、軍と政府の強力なバックアップにより、ダムの内部や外壁を使用した大規模なアクション撮影が実現した。

Q5. エンディング曲 リンキン・パーク「What I've Done」の演出

映画のラストシーン、オプティマスの「私はオプティマス・プライム。星の海を漂う仲間にメッセージを送る。我々はここにいる。我々は待っている——」という重厚な独白が終わった直後、Linkin Parkの『What I've Done』のイントロが完璧なタイミングで流れ出し、スタッフロールへと突入する。

この映画の余韻を最高潮に高めるエンディングの入り方は名演出として高く評価されており、後の多くの映画やネットミームに影響を与えることとなった。

まとめ

本記事では、映画『トランスフォーマー』を、あらすじから詳細なネタバレ、そして小ネタや製作の裏話に至るまで解説してきた。

本作は、ただ車がロボットに変形するだけの子供向け映画という前評判を見事に覆し、最新のVFX技術と胸を熱くする王道の青春ドラマ、そして迫力満点のミリタリー・アクションが融合した傑作となった。

バンブルビーの健気さや、オプティマス・プライムの頼もしさ、そして恐怖を与えるディセプティコンたちの暴れっぷりは、今見返しても全く色褪せることがない。

以降、シリーズは世界観を広げながら長きにわたって続いていくが、すべてはこの1作目の完成度の高さがあったからこそである。

未見の方はもちろん、一度観た方も、ぜひこの記事の小ネタを踏まえた上でもう一度、彼らが地球に降り立った最初の衝撃を味わってほしい。